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純情きらり(2) [テレビ]

冬吾がわが子の無心の笑い声に触発されて我を忘れて絵を描いていた。それを見ていたジャズマンの秋山が「絵なんか描いてどうするんだよ。どうせ売れないんだろう」とバカにする。秋山は戦争一色の中で、誰も聞いてくれない音楽を捨ててしまっていたからだ。

これに対して、冬吾は「売るために描いているのではない。描きたいから描いているんだ」と言った。

振り返ってみれば、私もずいぶんいろいろなことをしてきたが、母や下の弟からは「そんなことやって何になるの」と少なからずあきれられたものだ。2人の言葉には言外に「お金にならないことをやっても意味はない」というニュアンスが含まれていた。
私は反発しながらも、その度に傷ついていた。

ところが、最近、結婚している娘が働きながら学校に通うという話を聞いて、「それが何になるの」と言ってしまった。
その場ですぐに、娘も私と同じことをしているのだと気がついて、「うん、何でもやればいいわよ。やりたいと思うことは」と言い直した。

今日の放送では、お金に換算して物事を測ろうとする秋山に対して、桜子が「歌ったり、絵を描いているのは何かのためではない。希望を感じていられるから」と返した。
確かにそうだ。何かに対してすごく一生懸命になっているときは、たとえそれが大変なことであっても、希望が感じられたり、大きな夢を見ることができるのだ。

人間はどうせ死ぬんだから、何をやってもムダということではないと思う。
死ぬからこそ、今この時を生きるのだと思う。
それは死を忌み嫌って、ただ毎日を面白おかしく暮らすことではない気がする。


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