風のハルカ [テレビ]
NHKの朝ドラの「風のハルカ」を毎日見ているが、主人公ほか登場人物の言葉に共感させられることが多い。とかく、ドラマは説明ゼリフが多かったり、筋に沿って登場人物が動くだけになってしまいがちだが、ハルカは登場人物がきちんといて、それでドラマを引っ張っていくという感じだ。
前々回くらいでは、ハルカのお父さんの陽介さんが、ずっと走り続けていて、立ち止まってみたら、今の生活をそのまま続けていていいのだろうかと疑問に思ってしまった、と過去を振り返っていた。
陽介さんに限らず、ひとたび立ち止まってしまったら、こんな忙しい生活でいいのだろうか、自分は何をやっているんだろう、子どもや家族とこんな接し方しかできなくていいのだろうか、と考えてしまう人が案外多いのではないかと思う。
立ち止まったら、生きかたを変えるしかなかった陽介さんは会社を辞めたもののうまくはいかなかった。ハルカのことも失望させてしまった。現実は甘くはないということなのだろう。
過去の陽介さんと同じように、何を目指して走り続けているのかわからなくなって不安になっているハルカに陽介さんが言う。「誰だって不安だし、迷っているんだよ」と。本当にその通りだ。ドラマの中とはいえ、こんな言葉を聞くと安心する。かくいう私もこの歳になりながら、将来への不安はいっぱいだし、迷ってばかりいるからなのだが……。きっと、ハルカの脚本家の大森美香さんも同じなんだろう(勝手に決めつけるのもよくないけど)。
ハルカの友人(恋人になるのかもしれないが)の猿丸が今日言った「俺は、ヒマとムダが好きなんだよね」という言葉にも共感できた。
今は、「それやって何になるの」とか、「そんなことして何の得があるの」とか考えて、物事を合理的にしか考えない大人や子どもが増えている気がするから(もっとも、子どもについては親の影響だと思うが)。
私が週に1、2回歩いている近くの大きな公園は、紅葉が終って、それから黄葉になり、私の好きなケヤキの木たちが、雲一つない青空に枯れ葉をわずかに残しながら天に向かって枝を広げている。私はそこで立ち止まり、大きく腹式呼吸をして、たくさんの木たちから酸素をいっぱいもらう。
そういうヒマな時間が持てるのはいいものだ。気分がいいし、ささやかなしあわせも感じる。それこそ、得した気分だ。
あけましておめでとうございます。
自分史つながりでおじゃましております。
06年が良い年でありますように。
by ひかりごけ (2006-01-01 13:09)
早々の新年のご挨拶、うれしく拝見しました。
あけましておめでとうございます。
忙しい生活を送っていらっしゃるご様子、なのにブログまで手が回るなんてすごいですね。
私も時々、おじゃまさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
by ちいとと (2006-01-02 00:15)