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女王の教室と今の政治 [子育て]

「女王の教室」の真矢先生を見ていて、それが今の世の中や政治の方向性を現しているという気がしてならない。真矢先生が今の世の中の論理や政治で、主人公の和美ちゃんを含む子どもたちが私たち庶民と言えるのではないだろうか。

今回の選挙は郵政民営化を問うもので、その是非については何とも言えないが、一つだけわかっていることは、これまでよりさらに競争社会になって弱いものが切り捨てられていくということだろう。すでに、郵便局では、成績の振るわない職員ややる気のない職員がやめていったり、リストラされていると聞く。民間企業ではかなり前から同様のことが行われているのだから、当然といえば当然なのかもしれないが……。

けれど、これを子育てをする母親の立場から考えてみると、今よりさらに競争社会が進んでいくと、親は子どもが負け組みになることより勝ち組になることを望むから、「できること」「させること」を要求するようになる。その結果、今以上に、「させる育児」の面が強くなっていくだろう。さらに、夫の労働時間も長くなって、夫の子育てに関わる時間も減っていくから、そうでなくても子育てに悩む母親は多いのに、さらにその度合いが強くなっていくだろう。そうなったら、高齢社会にますます拍車がかかり、出生率は下がる一方だと思うのだが……。

前回では、和美ちゃんは自分の意志で私立中学を受験しないことに決めた。そうしたら、この先、勝ち組ではなく負け組みになっていくのだろうか。きっと、和美ちゃんはそんなこと考えてもいないだろう。勝つことがいいことで負けることが悪いこと、勝つことがしあわせで、負けることが不幸なことなんて、本当は誰にもわからないのだから。
さらに、真矢先生と大筋において同じ意見の母親たちに、子どもたちがきちんと自分の気持ちを伝えて、母親たちを説得する場面があった。そのとき、真矢先生が子どもたちを止めずに、一人ひとり自分の意見を最後まで言わせているところも、このドラマの興味を引くところだ(考えてみれば、真矢先生はいつも高圧的に子どもたちを押さえつけながらも、子どもたちの意見はきちんと聞いていたのだ)。

世の中も政治も強者の論理で動いている。それでいいのだろうか。私たち庶民も、真矢先生に異を唱え、行動する和美ちゃんたちのように、真剣に考え行動しなければならないのではないかと思う。膨大な国の借金を、次代を担う子どもたちに重く背負わせることがないように、そして民営化によって本当に民にお金が回って経済が活性化し、税金の無駄遣いがなくなるのかも見極めていかなければならないと思う。


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弘前

以前に一度、コメントさせて頂いてから、たびたび拝見しています。
小学1年生をもつ親として、複雑な心境で女王の教室、見ています。
ちいととさんがおっしゃるように、たしかに真矢先生、子供たちが何か言うと、それはさえぎることなく、聞いてましたね。子供がしゃべってくれるのに、最後まで待てずに、「はいはい、こうなのね」っていいがちな自分を感じました。
「郵政民営化」のことしか言わない首相に、他の問題は?って思うのですが、もっと各党の意見交換をテレビでやって欲しいなと思います。
by 弘前 (2005-09-09 09:16) 

ちいとと

弘前さん、コメントありがとうございました。弘前さんの言われるように、親って、子どもが言っていることよりも、自分が聴きたいことだけ、拾って聞いているところありますよね。自分に都合よく解釈してしまって、実は子どもの話を聞いていなかった、という経験が私にもあります。小学1年というと、もう学校にもずいぶん慣れて、行動範囲も広がり、新しい世界が開けていく時期ですね。双子さんだとか。これまでずいぶんエネルギーを使われたことと思います。私の姪にも双子がいて、同じに育てているのに、2人は性格も考え方も全く違っていて、そこがとてもおもしろいと思いました。選挙、明日ですね。選んだ後も、チェックしていきたいものですね。
by ちいとと (2005-09-10 21:12) 

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