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女王の教室 [子育て]

日テレの「女王の教室」で、、天海祐希演じる阿久津先生の「冷酷な鬼教師」に対して賛否両論、番組のホームページに1ヶ月で3万5千件の書き込みがあったと、今日の夕刊を見て知った。

私もこのドラマは注目して見ていた。まず、初回近くに、阿久津先生が生徒たちに、「人もうらやむような幸せな暮らしが出来る人はたった6%よ」と教え、さらに「特権階級の人があなたたちに何を望んでいるか。今のままずっーと愚かでいてくれればいいの。世の中の不公平なんかに気づかず、会社に入れば上司の言うことを聞いて、戦争が始まったら真っ先に危険なところに行ってくれればいいいの」と強い口調で言った言葉が、事実を突いていると思ったからだ。

政治家だって、役所の上層部だって、多大な利益を収めている企業の経営者だって、「国民や、都民や区民や、社員の言うことに耳を傾けて」などと、調子の言いことを言っているが、自分たちに都合のいい意見はともかくとして、都合の悪い意見なんて、言ってほしくもないし、聞く気もないことは、随所に垣間見られるからである。庶民のことを本当に考えているなら、社会保険庁のあきれるほどの税金の無駄遣いも、道路公団の談合や天下りも、売らんがためだけの商品だって存在しないはずだからだ。

だからこそ、私は子どもたちがいろいろ勉強して、賢い大人になることが必要だと思う。特権階級の中でも、特によこしまな人やずるい人がどんなに悪いことをしても、「それはおかしい」「変だ」とも気づかないような、そんな愚かな大人ばかりになったら、それこそ彼らの思う壷になってしまう。

権力側の人間や威張っている人が大嫌いなので、怒ってしまって、書きたいことが横道にそれてしまったが、書きたいことは別のことだった。ドラマを見て思ったのは、私たち親も程度の差こそあれ、阿久津先生と同じことを子どもにしているのではないかと感じたことだ。なぜかといえば、阿久津先生が子どもに要求しているのは、「すること、出来ること、速さを求めること」であって、そこでは気持ちが置き去りにされているからだ。「さっさとしなさい」「どうして、出来ないの」「馬鹿ね」「ぐずでのろまなんだから」などという言葉を、私たち親は、無意識のうちに使っているのではないだろうか。

ここに登場する、もう一人の主人公の女の子は、自分の気持ちに素直な、本当にいい子だと思うが、それがわかるのは見ている視聴者であって、ドラマ上の親はこの子のよさがわかってない。
このように、表面的にはわかりにくい、子どものいいところを親は見過ごしていることが、案外多いのではないだろうか。

私がこのドラマで一番興味をもったのは、このドラマを作った制作者側の意図であったが、今日の新聞には「彼女を乗り越えるとき、子どもたちは社会で生きるための大切なものを学ぶ」とあったが、ドラマとはいえ、ここまでされて乗り越えられる子がどれだけいるだろう、乗り越えられない子はダメな子になってしまうのだろうか、と思った。

とても聡明な天海祐希さんが演じているのだし、毎回、最後にはがらっと変った踊りの場面が出てくるから、今の鬼教師ぶりも何らかの意図のもとにやっているのだと思うが、あんまりこれが続くと、ちょっとな、と思う。


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