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息子の一言 [介護日記]

兄の死で、母の退院の日が延び延びになっていたが、先月の27日に無事に退院できた。前日の26日は、翌日の退院に備えて、布団を干したり、シーツを替えたり、空になっている冷蔵庫に食べ物を補充するために実家に出かけた。そしたら、冷蔵庫以外のことはすべて前日に弟がやっておいてくれたので、病院と実家を一往復するだけの短い時間ですんだ(もっとも、台所の流しがずっと使っていなかったせいか詰まってしまっていて、それを開通させるための時間は取られたが)。

病院に着いたら、母から、上の弟から下の弟に対して文句の電話があったことを聞かされた。
「退院できるのに、いつまでお母さんを病院に置いておくんだ!」という内容だっという。
言うまでもないことだが、上の弟の電話で、つらい立場に立たされたのは母だった。
そうは言いながらも、退院に際して積極的に動いてくれない同居家族である下の弟夫婦に対して、母が不満を持っていることは読み取れた。

すでに、私は下の弟に対しては何を言っても、母にいやな思いをさせるだけだということは学んでいたので、自分のやるべきことを淡々とやろうと思っていた。

そこで、26日は荷物の持ち帰りなどの退院の下準備(夫が車を運転してくれたが)、27日は退院の付き添いと夜までの介護、28日だけをヘルパーさんにお願いして、29日、30日と丸一日、母の所に通うことに決めていた。
病院ではベッドで寝ている時間が大部分だったし、「痛い、痛い」と盛んに訴えていたので、家に帰ってすぐに普通の生活をするのは無理だと思ったからだ。

退院して家に着いたのは午後2時半頃だった。その日は、私の分も含めて母の夕食の支度をし、食事を共にし、後片づけもすませて母の家を出たのが7時半頃だった。
その時点で、お嫁さんは長男の高校の父母会に出席していて留守で、父母会の後は、いつもお茶飲みがあって帰宅が遅いとは聞いてはいたのだが、私は「それにしても、今日は退院の日なんだし」と思ってしまった。

翌日、退院後の様子が気になって母に電話をしたら、お嫁さんが帰って来たのは8時半位だったという。そして、その日、50日間も入院して家を空けていたのに、弟もお嫁さんも顔を見せずに、「お帰りなさい」の一言もなかったと言う。
私は不満だった。母にとってもきつかったに違いないと思った。

そのことを、自宅に帰って息子に話したら、「○○ちゃん(弟夫婦の長男のこと)が大学受験で大変なときで、おじさんもおばさんも余裕がないんじゃないの。お母さんだって、ぼくが中学受験で大変だったときに、おばあちゃん(同じ敷地内に住んでいた夫の母親)どころじゃなかったでしょ」と言われてしまった。
息子の言うとおりだった。
私に、弟夫婦のことをとやかく言う資格はないのだと思ったら、かえって気持ちがすっきりした。


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こう

まさに、負うた子に救われたとうことでしょうか。
相手は関係なく、会話って大事なんだと感じました。
by こう (2006-12-07 03:39) 

ちいとと

子どもは、私の理解者であるとともに、厳しい意見も言ってくれるありがたい相手でもあります。
最近では、子どもにやりこめられることが多くて、母親としてはしっかりしなくてはいけないのでしょうが、開き直っています(笑)。
by ちいとと (2006-12-07 20:51) 

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